外国人に伝わりづらい「ゴム」と「ガム」と「グミ」の違い
外国人と会話していると、カタカナの外来語に違和感を感じることが多々あります。中でも特殊なものに「ゴム」と「ガム」と「グミ」があります。
「ゴム」と「ガム」と「グミ」は日本語では別々の単語ですが、実は同じ語源の単語で、ラテン語の gummi やギリシャ語の kommi などが語源だとされています。それぞれ、日本に入ってきた国が違うので、違う言葉として定着してしまったのです。
実は、欧米の言語では、日本語のように使い分けていない場合がほとんどです。
ポーランド人に「ゴム」と「ガム」と「グミ」の違いを説明しようとしたら、大変だったので、それぞれについて調べてみました。
もくじ
1. ゴム
ゴムはオランダからの外来語です。3つの中では最初に外来した単語で、1886年(明治19年)には日本でのゴム製造が始まっています。
オランダ語の Gom が伝わったものとされています。
英語にも一応 Gum という単語がありますが、日本のゴムの意味では一般的に Rubber が使われます。例えば、輪ゴムは Rubber band です。
ポーランド語では Guma, ドイツ語では Gummi です。
2. ガム
ガムはチューインガムの略称で、アメリカからの外来語です。
1916年にアメリカの Chewing gum が輸入されたのが最初です。
ポーランド語では Guma do żucia , ドイツ語では Kaugummi です。
3. グミ
グミはドイツからの外来語です。
ドイツのハリボー社の Gummibonbon が日本に伝わってグミとなりました。熊の形で親しまれているので、 Gummibär (クマのグミ)とも呼ばれています。日本で販売された最初のグミは、1980年に明治製菓から発売したコーラアップです。
英語では Gummy candy, ポーランド語では Żelki です。
4. まとめ
日本語 | 英語 | ポーランド語 | ドイツ語 |
ゴム | Rubber | Guma | Gummi |
ガム | Chewing gum | Guma do żucia | Kaugummi |
グミ | Gummy candy | Żelki | Gummibonbon Gummibär |
確かに、英語、ポーランド語、ドイツ語では、「ゴム」と「ガム」と「グミ」のような区別が無いみたいです。